育児休業を取りましょう!:2006年10月

「育児休業」で楽天商品を探してみる

子の看護休暇

今日は、“子の看護休暇”についてお話します。

・育児休業
・勤務時間短縮等の措置
・時間外労働の制限
・深夜業の制限

・子の看護休暇 ←ココです


いよいよ最後の制度ですね。


子の看護休暇の制度は、

小学校就学前の子を養育する労働者は、申し出ることにより、1年に5日まで、病気・けがをした子の看護のために、休暇を取得することがでる。

という制度になっています。


この制度は、特に説明するまでもありませんが、一応、説明していきます。


小学校にまだ入っていない子を養育する労働者は、会社に申し出ることにより、1年に5日まで、病気やけがをした子を看護するために、休暇を取得することができる。

ということです。


ほとんどそのまんまですね(苦笑)




さて、

子の看護休暇”は、適用とならない労働者がいます。


・日々雇い入れられる労働者

日々雇い入れられる労働者については、1日単位の労働契約であり、
子の看護休暇制度にはなじみませんので適用除外とされています。


また、労使協定により、適用除外となる労働者がいます。

①入社6ヶ月未満の労働者
②1週間の所定労働日数が2日以下の労働者



それでは、説明していきます。


①入社6ヶ月未満の労働者

入社6ヶ月未満の従業員は除外することができます。

以前に、育児休業の前提として、1年以上同じ事業主に雇用されていること、とがありましたが、ここでは、6ヶ月になっています。


②1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

労働日数が週に2日以下の労働者は除外することができます。



では、また次回

はばタン




  


Posted by 青い夜  2006年10月27日11:00│Comments(0)子の看護休暇

深夜業の制限の対象とならない人

今日は、時間外労働の制限の対象とならない人についてお話します。


深夜業の制限から除外される労働者は次のとおりです。


①日々雇用される者
②勤続1年未満の者
③請求にかかる家族の16歳以上の同居の家族が次の(イ)~(ハ)の要件をすべて満たす場合
 (イ)深夜において就業していない者(1ヶ月について深夜における就業が3日以下の者を含む)
 (ロ)負傷、疾病または精神上・身体上の障害により、保育が困難な状態でない
 (ハ)産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内でないか、産後8週間を経過している
④週の所定労働日数が2日以下の労働者
⑤所定労働時間の全部が深夜にある労働者



それでは、説明していきます。


①日々雇用される者

日々雇用される者は、1日単位の労働契約ですので、長期間にわたって深夜業の制限を請求する制度にはなじまないと考えられるため、対象としていません。

期間雇用者は対象となります。


②勤続1年未満の者

育児休業の前提として、1年以上同じ事業主に雇用されていること、ということがありましたね。
ここでも、この考え方がでてきます。


③請求にかかる家族の16歳以上の同居の家族が次の(イ)~(ハ)の要件をすべて満たす場合

深夜に子どもを養育できる者がいれば、深夜業の制限を請求しなくても大丈夫だろう、ということで、
そのため、「16歳以上の同居の家族」がいれば適用除外となります。
ただし、その「16歳以上の同居の家族」が、子の保育ができる状態でなければいけませんから、そのことが(イ)~(ハ)に書いてあります。


(イ)深夜において就業していない者(1ヶ月について深夜における就業が3日以下の者を含む)

深夜に就業している者では、当然、深夜に子の保育はできないためです。

(ロ)負傷、疾病または精神上・身体上の障害により、保育が困難な状態でない

心身とも健康であることが必要です。


(ハ)産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内でないか、産後8週間を経過している

産前産後の者は、「保育できる者」にはなりません。


これら(イ)~(ハ)のすべてを満たす16歳以上の同居の家族がいる場合に、適用除外となります。
(つまり、労働者から見れば、深夜業の制限を請求することができないということです)


④週の所定労働日数が2日以下の労働者

労働が週に2日以下であれば、深夜業の制限の制度にはあまりなじまないためです。


⑤所定労働時間の全部が深夜にある労働者

そもそも、深夜に働く契約の者です。
深夜に働く契約をしているのに、深夜働かないというわけにもいきませんよね。


また、

深夜業の制限の適用除外になる労働者については、

「労使協定」が必要ありません。


このことは、“時間外労働の制限”のときと同じですね。

はばタン  


Posted by 青い夜  2006年10月26日07:49│Comments(0)深夜業の制限

深夜業の制限

今日は、“深夜業の制限”についてお話します。


・育児休業
・勤務時間短縮等の措置
・時間外労働の制限

・深夜業の制限 ←ココです
・子の看護休暇


深夜業」とは、

その名のとおり、深夜の時間帯に労働することですが、

「深夜の時間帯」とは、午後10時から午前5時までのことを言います。


さて、この“深夜業の制限”という制度ですが、

小学校の始期に達するまでの子を養育する労働者が請求したときに、
事業の正常な運営を妨げる場合を除き、
午後10時から午前5時までの間に労働させることができない


という制度になっています。


それでは、説明していきますね


小学校の始期に達するまでの子を養育する労働者が請求したときに、

「小学校の始期に達するまでの子」つまり、小学校に入るまでの子、ですね。

したがって、小学校にまだ入っていない子を養育する労働者が請求したとき、です。



事業の正常な運営を妨げる場合を除き、

「事業の正常な運営を妨げる場合」とは、なかなか難しいのですが、

その事業所が相当な努力をしても深夜業をさせざるを得ないような状況のことです。

つまり、事業所が相当努力をしても深夜業をさせざるを得ないような場合を除き、



午後10時から午前5時までの間に労働させることができない。

深夜業させることができない、つまり午後10から午前5時までの間に労働させることができない


ということです。


さて、この“深夜業の制限”ですが、適用除外となる労働者がいます。



適用除外については、また次回に。


はばタン

  


Posted by 青い夜  2006年10月25日07:20│Comments(0)深夜業の制限

時間外労働の制限の対象とならない人

今日は、時間外労働の制限の対象とならない人についてお話します。


時間外労働の制限から除外される労働者は次のとおりです。


①日々雇用される者
②勤続1年未満の者
③労働者の配偶者が次の(イ)~(ニ)の要件をすべて満たす場合
 (イ)職業に就いていない、または週の所定労働日数が2日以下
 (ロ)負傷、疾病または精神上・身体上の障害により、子を養育することが困難な状態でない
 (ハ)産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内でないか、産後8週間を経過している
 (ニ)子と同居している
④週の所定労働日数が2日以下の労働者
⑤内縁の妻(夫)等で休業申出にかかる子と法律上の親子関係がある者が前記(イ)~(ニ)の要件をすべてみたしている労働者



“勤務時間短縮等の措置が、労使協定により対象とならない人”に似ていますね。


時間外労働の制限の適用除外になる労働者については、

「労使協定」が必要ありません。



時間外労働の制限の適用除外になる労働者の範囲は、


日々雇用される者



“勤務時間短縮等の措置”の、労使協定により適用除外となる者

をあわせたもの、と同じになっています。


勤務時間短縮等の措置の場合も、日々雇用される者は適用除外でしたので、

違いは、時間外労働の制限には「労使協定」が必要ないということですね。


勤務時間短縮等の措置のときと同じく、

期間雇用者も、時間外労働の制限は請求できることになります。


はばタン  


Posted by 青い夜  2006年10月24日07:05│Comments(0)時間外労働の制限

時間外労働の制限

今日は、時間外労働の制限についてお話します。


・育児休業
・勤務時間短縮等の措置

・時間外労働の制限 ←ココです
・深夜業の制限
・子の看護休暇



時間外労働」とは、

法定労働時間を超えて労働することを言います。

ややこしいですが、「所定労働時間」と「法定労働時間」は違うものです。

所定労働時間」は、その労働者の労働時間であり、

たとえば、ある労働者の1日の労働時間が7時間であった場合、

8時間まで労働させた場合には所定労働時間を超えて労働させたことになりますが、

1日の法定労働時間が8時間ですから、

時間外労働はさせていない、ということになります。

また、法定労働時間を超えて労働をさせる場合には、

「三六協定」という労働協約もしくは労使協定を労働基準監督署に届け出なければいけません。



さて、この“時間外労働の制限”という制度ですが、


小学校の始期に達するまでの子を養育する労働者が請求したときに、
事業の正常な運営を妨げる場合を除き、
三六協定により労働時間を延長する場合であっても、
1ヶ月24時間、1年150時間を超えて労働時間を延長することができない。


という制度になっています。


では、説明していきますね。


小学校の始期に達するまでの子を養育する労働者が請求したときに、

「小学校の始期に達するまでの子」つまり、小学校に入るまでの子、ですね。

したがって、小学校にまだ入っていない子を養育する労働者が請求したとき、です。



事業の正常な運営を妨げる場合を除き、

「事業の正常な運営を妨げる場合」とは、なかなか難しいのですが、

その事業所が相当な努力をしても時間外労働をさせざるを得ないような状況のことです。

つまり、事業所が相当努力をしても時間外労働させざるを得ないような場合を除き、



三六協定により労働時間を延長する場合であっても、

「三六協定」とは、時間外労働をさせるために労働基準監督署に届け出なければならないものでしたね。

三六協定を届け出ていて、時間外労働をさせることができる場合であっても、ということです。



1ヶ月24時間、1年150時間を超えて労働時間を延長することができない。

時間外労働について、1ヶ月24時間、1年150時間までしかさせられない

ということです。




さて、この“時間外労働の制限”ですが、適用除外となる労働者がいます。



適用除外については、また次回に。

はばタン
  


Posted by 青い夜  2006年10月23日11:00│Comments(0)時間外労働の制限

勤務時間短縮等の措置の対象となる人、ならない人

こんにちは。

今日は、先日お話した、勤務時間短縮等の措置の、対象となる人、ならない人についてです。

まず、勤務時間短縮等の措置とは、
次の6つの制度からなっているのでしたね。

①短時間勤務制度
②フレックスタイム制
③始業・就業時刻の繰上げ・繰下げ
④所定外労働をさせない制度
⑤託児施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与

⑥1歳(育児休業を延長できる場合は1歳6か月)以上の子を養育する労働者については、育児休業の制度に準ずる措置でも講じても良いことになっています



この、勤務時間短縮等の措置については

3歳までの子を養育する労働者が措置を受けることができます。

正確に言うと、

1歳までの子を養育する労働者が①~⑤の措置を、
1歳から3歳までの子を養育する労働者が①~⑥の措置を受けることができます。


つまり、⑥については、「育児休業に準ずる制度(要するに育児休業と同じです)」ですので、1歳までの子を養育する労働者については、⑥以外の措置を講ずる必要があるわけです。



さて、この「勤務時間短縮等の措置」の対象外となる労働者がいます。

・日々雇い入れられる労働者

です。

育児休業の対象外となる労働者は、他に「期間雇用者」がありましたが、

休業を取得する育児休業と違い、期間雇用者も適用になります。


また、労使協定で対象除外となる労働者がいます。

次の労働者になります

①勤続1年未満の者
②労働者の配偶者が次の(イ)~(ニ)の要件をすべて満たす場合
 (イ)職業に就いていない、または週の所定労働日数が2日以下
 (ロ)負傷、疾病または精神上・身体上の障害により、子を養育することが困難な状態でない
 (ハ)産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内でないか、産後8週間を経過している
 (ニ)子と同居している
③週の所定労働日数が2日以下の労働者
④内縁の妻(夫)等で休業申出にかかる子と法律上の親子関係がある者が前記(イ)~(ニ)の要件をすべてみたしている労働者



下の、育児休業の、労使協定により適用除外となる労働者と比べてみてください

労使協定により除外できる労働者

①勤続1年未満の者
②労働者の配偶者が次の(イ)~(ニ)の要件をすべて満たす場合
 (イ)職業に就いていない、または週の所定労働日数が2日以下
 (ロ)負傷、疾病または精神上・身体上の障害により、子を養育することが困難な状態でない
 (ハ)産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内でないか、産後8週間を経過している
 (ニ)子と同居している
③休業の申出のあった日から1年以内に雇用関係が終了する労働者
④週の所定労働日数が2日以下の労働者
⑤内縁の妻(夫)等で休業申出にかかる子と法律上の親子関係がある者が前記(イ)~(ニ)の要件をすべてみたしている労働者

③がこちらにはあり、勤務時間短縮等の措置の労使協定にはありませんね?


これはつまり、勤務時間短縮等の措置では期間雇用者が除外されていないからです。

他については育児休業の労使協定で適用除外となる労働者と同じになっています。


はばタン  


Posted by 青い夜  2006年10月19日21:17│Comments(0)勤務時間短縮等の措置

勤務時間短縮等の措置

こんにちは。

今日は、「勤務時間短縮等の措置」についてお話しますね。


まず、育児休業制度というのは、大きく言って次の5つの制度でした。

・育児休業
・勤務時間短縮等の措置
・時間外労働の制限
・深夜業の制限
・子の看護休暇


この中の、

・勤務時間短縮等の措置

についてです。

それでは、説明していきますね。

まず、勤務時間短縮等の措置というのは、次の5+1の制度からなっています。

①短時間勤務制度
②フレックスタイム制
③始業・就業時刻の繰上げ・繰下げ
④所定外労働をさせない制度
⑤託児施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与

⑥1歳(育児休業を延長できる場合は1歳6か月)以上の子を養育する労働者については、育児休業の制度に準ずる措置でも講じても良いことになっています


それでは、それぞれ説明していきます

①短時間勤務制度

労働時間を短縮する制度です。
たとえば、1日の所定労働時間が7時間だとしたら、6時間(1時間短縮)する、
というような制度です。

なお、労働基準法には、「育児時間」という制度があり、

1歳に満たない子を養育する女性従業員は、休憩とは別に、1日2回各々少なくとも30分の育児時間を請求することができる

という制度がありますが、

短時間勤務は、育児時間とは別に、短縮しなければならないということになります。

ちなみに、「育児時間」は、女性のみに与えられるものです。

これって男女で差をつけているから違反でしょうか?

いえいえ、これは労働基準法の制度ですので、違反ではありません。

労働基準法というのは、そもそも、子どもや女性の長時間労働が社会問題化し、それを規制するために生まれてきたという面があり、「女性や子ども」に対しては、保護する、という観点に立っているのです。

②フレックスタイム制

いわゆるフレックスタイム制ですね。
始業・終業時刻に縛られないである程度自由な勤務ができるようになります。

③始業・就業時刻の繰上げ・繰下げ

始業時刻を繰上げたり、就業時間を繰下げたりする制度です。
保育所への送迎の便宜を図るものです。

④所定外労働をさせない制度

残業をさせない、という制度です。

「所定外労働」であって「時間外労働」ではありません。

「所定外労働」とは、所定労働時間を超えて働くことです。

「時間外労働」とは、法定労働時間を超えて働くことです。

法定労働時間は、1日8時間です。

ですので、たとえば1日の所定労働時間が7時間であるような場合には、
7時間を超えて働かせてはいけない、ということになります。

⑤託児施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与

会社の中に託児施設を設置してしまうか、託児施設のお金を援助してあげる、という制度です。

⑥1歳(育児休業を延長できる場合は1歳6か月)以上の子を養育する労働者については、育児休業の制度に準ずる措置でも講じても良いことになっています

これが「+1」のところですね。

これは、要するに育児休業を3歳までにする、ということです。

ところが、この制度では、1歳(延長できる場合は1歳6か月)以上の育児休業の制度ですので、
たとえば、育児休業を取得しなかったり、養育する子が1歳になるまでに育児休業を終了した場合、勤務時間短縮等の措置が使えない期間が出てきてしまいます。

ですので、⑥の制度を導入する場合でも、①~⑤のいずれかの制度を導入する必要がでてきます。

なお、⑥の制度で3歳まで育児休業を取得できるようになっても、

雇用保険の育児休業基本給付金は、1歳(延長できる場合は1歳6か月)までしか支給されません。


次回は、勤務時間短縮等の措置の対象とならない人、についてお話します。

それでは。

はばタン  


Posted by 青い夜  2006年10月16日10:00│Comments(0)勤務時間短縮等の措置

育児休業、いつまで取れる?

こんにちは。

今日は、育児休業は、いつまで取れるのか?

ということをお話します。

まず、育児休業制度というのは、大きく言って次の5つの制度でしたね。

・育児休業
・勤務時間短縮等の措置
・時間外労働の制限
・深夜業の制限
・子の看護休暇


この中の、

「育児休業」についてです。

以前に、

1歳までの子どものいる労働者(男女)が休業を取れる
(一定の場合には1歳6か月まで延長される)


と、お話していました。

それでは、このことについて順を追って説明していきます。

まず、

1歳までの子どものいる労働者(男女)が休業を取れる

ということですが、

この、「1歳までの子ども」というのは具体的にいつまででしょうか?

「1歳までの子ども」、これは正確には、「1歳未満の子」のことです。

「1歳未満」とは、いつまでのことでしょうか?

これは、生まれた日から満1歳の誕生日の前日までの間の子になります。

つまり、1歳の誕生日は含まれません。

たとえば、学年を分けるときに、

4月1日生まれは早生まれになり、
4月2日生まれは次の学年になりますよね。

あれと同じ考え方です。


労働者(男女)が休業を取れる

「男女」とありますね。

女性だけでなく男性も取れます。

「女性だけが取れる」というような就業規則は作れません。


次に、

(一定の場合には1歳6か月まで延長される)

一定の場合というのは、次の2つがあります。
次の①②のどちらかに該当したときに1歳6か月まで育児休業を延長できます。

① 保育所入所を希望しているが、入所できない場合
② 子の養育を行っている配偶者(もう一人の親)であって、1歳以降子を養育する予定であったものが死亡、負傷、疾病等により子を養育することが困難になった場合


①について、この場合の保育所というのは、“認可保育所”のことです。

認可保育所に入所できない場合に、1歳6か月まで休業を延長できます。

単に保育所に入所できない、という場合だけでなく、
認可保育所以外の保育所に入所できたけど認可保育所で入所できるところを探している、
というような場合も休業を延長できます。

②について、

子の養育を行っている配偶者(もう一人の親)

子が1歳になるまで育児休業を取得していた場合の、もう一人の親ということですね。

1歳以降子を養育する予定であったものが

子が1歳になると育児休業が終了しますので、
それ以降をもう一人の親がそれまでと交代で子を養育する予定にしていた、ということですね。

死亡、負傷、疾病等により子を養育することが困難になった場合

子の養育を交代する予定だったもう一人の親が亡くなったり病気や怪我で養育できなくなったときですね。


これら、①②のどちらかの要件を満たせば、
1歳6か月まで育児休業期間を延長することができます。

なお、1歳6か月まで延長できるのは、間をあけないことが必要になっています。

つまり、子が1歳に達して育児休業が一旦終了した場合、
たとえ①②に該当するようになっても、延長はできないということです。


また、雇用保険から育児休業給付金が支給される場合には、
①②に該当して1歳6か月まで育児休業が延長すると、
延長された部分についても育児休業給付金が支給されることになります。

それでは、また次回

はばたん  


Posted by 青い夜  2006年10月15日12:48│Comments(0)育児休業

適用除外となる労働者

「育児休業を取れる人」は、

1歳未満の子を養育する次の方々でしたね。

・労働者(日々雇われる者を除く)
・一定の要件を満たした期間雇用者


でしたね。

これは逆に言うと、

育児休業制度の適用除外となる人が

・日々雇われる者
・期間雇用者


ということになります。

ですが、その他に、労使協定で適用除外となる人がいます。

今回は、この、育児休業を取れるとされる人でも、
労使協定により除外される場合を説明します。

まず、そもそも「労使協定」とはなんでしょう。

労使協定とは

事業主と過半数労働組合(労働組合がない場合は労働者の過半数代表者)
との「書面による協定」のことです。


要するに、会社と労働者で話し合って決めてください、ということですね。

就業規則とはまた別のものになります。

ちなみに労使協定によっては、労働基準監督署に提出する必要がある場合もありますが、
この場合の労使協定は、特にどこかに提出する必要はありません。

それでは、労使協定で育児休業制度の適用を除外される場合をみていきます。

少し細かくなりますが、おつきあいください。

労使協定により除外できる労働者

①勤続1年未満の者
②労働者の配偶者が次の(イ)~(ニ)の要件をすべて満たす場合
 (イ)職業に就いていない、または週の所定労働日数が2日以下
 (ロ)負傷、疾病または精神上・身体上の障害により、子を養育することが困難な状態でない
 (ハ)産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内でないか、産後8週間を経過している
 (ニ)子と同居している
③休業の申出のあった日から1年以内に雇用関係が終了する労働者
④週の所定労働日数が2日以下の労働者
⑤内縁の妻(夫)等で休業申出にかかる子と法律上の親子関係がある者が前記(イ)~(ニ)の要件をすべてみたしている労働者

のような場合になります。

それでは、ひとつひとつ見ていきます。

①勤続1年未満の者

これについては、以前にも書きましたが、

育児休業の前提として、1年以上同じ事業主に雇用されていること、ということがありましたね。
ただ、ここでは、「労使協定」により除外されるので、労使協定が締結されていなければ
育児休業は取得できることになります。

②労働者の配偶者が次の(イ)~(ニ)の要件をすべて満たす場合

これについては、要するに、精神的・肉体的に健康な専業主婦(夫)がいる場合は
育児休業制度から除外されるということです。

専業主婦(夫)がいるなら子どもの世話はできるでしょう、ということですね。

ただし、この場合でも、

(ハ)産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内でないか、産後8週間を経過している

ことが条件ですので、専業主婦がいても、その専業主婦が
産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内産後8週間の間は、
その夫である男性従業員は育児休業が取得できることになります。

この、(ハ)の場合の産前産後というのは、
「育児休業にかかる子の次の子を妊娠していてる場合」ということになります。

(ニ)子と同居している
これは当然ですね。子と別居していれば育児しようがありませんね。

③休業の申出のあった日から1年以内に雇用関係が終了する労働者

育児休業は基本的に1年ですので、1年以内に雇用関係が終了するということは
職場復帰する前にやめてしまうということですから、除外できます。

④週の所定労働日数が2日以下の労働者

週に2日以下の出勤なら、育児休業を取るメリットもあまりないかと思われます。
なお、この「週に2日以下」かどうかというのは、
休業申出の時点までの1ヶ月の状況を見て判断します。

⑤内縁の妻(夫)等で休業申出にかかる子と法律上の親子関係がある者が前記(イ)~(ニ)の要件をすべてみたしている労働者

これはかなりややこしいのですが、
次のような2つのケースがあります。

・婚姻関係がない男女のケース
・三世代同居で、子と祖父母が養子縁組しているケース

の二つです。


それでは、また次回。





  


Posted by 青い夜  2006年10月12日20:10│Comments(0)育児休業

育児休業を取れる人

育児休業を取れる人とは、どんな人でしょう?

その前に、育児・介護休業法での育児に関する制度のおさらいです。

ざっと言って、この5つです。

・育児休業
・勤務時間短縮等の措置
・時間外労働の制限
・深夜業の制限
・子の看護休暇


今日は、この中の「育児休業」を取れる人とは、
どんな人かを説明しますね。

次の要件、

・労働者(日々雇われる者を除く)
・一定の要件を満たした期間雇用者


のどちらかに該当することが必要です。

・労働者
これは、期間の定めのない労働者のことです。
一般の労働者ということです。

(日々雇われる者を除く)
というのは、日々雇われる人は、一定期間休む、という
育児休業の制度はそぐわないので対象外とされているわけです。

次に、
・一定の要件を満たした期間雇用者

期間雇用者というのは、その名のとおり、期間を定めて雇われている人ですね。

この要件というのが少しややこしいのですが、

期間雇用者は、申出時点において、次の要件を満たすことが必要で、

①同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること
②子が1歳に達する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれること(子が1歳に達する日から1年を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかである者を除く)

う~ん、ややこしいですね(笑)

申出時点において」というのが重要なところです。

実際に育児休業を取得する時点において、ではないということです。

まず、①ですが、これはまだわかりやすいでしょうか。

ポイントは、

1年「以上

というところですね。

育児休業取得の基本的な考えとして、

「1年以上同一事業主に雇用されていること」

ということがあります。

(もちろん例外もあります)

次に、②ですが、これがすごくややこしいですね(爆)

順を追って説明しましょう。

まず、

「子が1歳に達する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれること」

育児休業は、基本的に子どもが1歳になるまでですので、

1歳を超えて雇用されることが必要なわけです。

逆に言うと、1歳になるまでに辞めてしまうような場合は取れないのですね。

これは、育児休業という制度が、

「休業の後も引き続き雇用されること」

を大前提に置いているからです。


さて、次は

(子が1歳に達する日から1年を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかである者を除く)

ここが最難関ですね。

子が1歳に達する日から1年を経過する日まで、
つまり子が2歳になるまでに
契約が終わり、更新されない人は、
育児休業を取得できないということです。

さきほど、

育児休業という制度が
「休業の後も引き続き雇用されること」
を大前提に置いている。


ということを言いましたね。

育児休業を終わってからも雇用されている必要がある、

そこで、じゃあ、どのぐらい雇用されている必要があるのか?

ということで、それが「1年」と言っているわけです。


これは、「更新されないことが明らかである」場合に限り除かれるので、

予定では更新する予定だったのが結果として更新しなかった、ということは

もちろんありえることです。


う~ん・・・長くなってしまいましたね。

後は次回に。

次回は、「労使協定」で除外される人をお話します。

「労使協定」とは、会社と従業員との間の決め事のようなものです。

詳しい話は、また次回に。

  


Posted by 青い夜  2006年10月10日17:55│Comments(6)育児休業

雇用保険・社会保険

育児休業中に、お給料がでない従業員さんの場合、

雇用保険社会保険(健康保険)からお金が支給されることがあります。

お給料が出る場合には、減額されたり支給されなかったりする場合もあります。

雇用保険については、
育児休業基本給付金
育児休業者職場復帰給付金
の2つの制度があります。

また、社会保険(健康保険)については
出産育児一時金
出産手当金
の2つの制度があります。
(この2つについては、正確には、
「育児」ではなく「出産」に対してのものですが、
時期が近いため、一緒に記載しています)

それでは、それぞれ説明します。
(正確に記載すると難しくなってしまうため、
大まかに説明しています。
厳密には正確でない箇所もありますがご了承ください)

雇用保険
育児休業基本給付金
育児休業中、お給料の約3割が支給されます。
会社からお給料が支給される場合、
その額によって減額されたり支給されなかったりします。

育児休業の開始前に、
賃金支払いの元となった日が11日以上ある月が
12ヶ月以上あることが条件です。

育児休業者職場復帰給付金
育児休業の後、6ヶ月経過後も
雇用保険の被保険者である場合、
お給料月額の約1割×基本給付金が支給された月数 が支給されます。

社会保険(健康保険)
出産育児一時金
出産すると、一時金として35万円が支給されます。
(平成18年10月改正。以前は30万円でした)
従業員の奥さんが出産する場合、
「家族出産育児一時金」が支給されます。
金額は同じく35万円です。

出産手当金
従業員さんが出産する場合、
出産前6週間前から出産後8週間の間、
働かなかった日につき、
お給料の約6割が支給されます。


今日は少しややこしかったですね。
「なにかもらえるかも!?」ぐらいに
考えていただいても良いかと思います。


  


Posted by 青い夜  2006年10月07日17:12│Comments(0)概要

育児休業って?

育児休業ってなんでしょう?

育児休業とは、「育児・介護休業法」という法律による制度で、

おおまかに言うと、

1歳までの子どものいる労働者(男女)が休業を取れる
(一定の場合には1歳6か月まで延長される)

という制度です。

でも、これだけじゃありません。

「育児休業」といっても、実は休業以外の制度もあります。

ざっというと、
・育児休業
・勤務時間短縮等の措置
・時間外労働の制限
・深夜業の制限
・子の看護休暇

などがあります。

これらのことについては、順を追って説明したいと思います。



なお、育児休業を取得しているときに、

・事業主は休業中の従業員に賃金を支払うことは求められていない
(ただし、就業規則に「支払うと決めた」場合は支払わなければならない

のです。

これを、「ノーワーク・ノーペイの原則」と言います。
(つまり法律では、働かないとき(ノーワーク)には賃金払わなくていいよ(ノーペイ)、ということです)

え!?じゃあ、育児休業中にお金入って来ないじゃん!

って思いますよね?

みなさんの給与明細を見てください。

「雇用保険料」や「社会保険料」って引かれていませんか?
(引かれていない人は、雇用保険や社会保険の対象ではないのかもしれません。
また、記入していないだけ、ということもあります。)

そうです、育児休業中には雇用保険や社会保険から、給付が出るのです。
(要件によっては出ない場合も、もちろんありますが)

無駄にお給料から天引きされているわけじゃなかったんですね。

この、雇用保険・社会保険のお話についてはまた明日。



(この画像は、「僕の見た秩序」からお借りしています)


  


Posted by 青い夜  2006年10月06日21:24│Comments(0)概要

育児休業を取りましょう!

育児休業

みなさんは一度は聞かれたこともあると思います。

育児休業、取られていますか?

そんなのうちの会社にはない?

育児休業があるのは大企業か公務員だけ?

子どもがいない?(←まあ、これはさすがに取れませんが・・・)


そんなことはありません。

条件さえそろえば育児休業は取れます。

(もちろん、「法律でそうなってるから」なんてヤボなことは言いませんよ)


では、そもそも育児休業とは何なのか?

これから、このブログで書いていきたいと思います。


個人的に質問したい!という人はメールでお願いします。

もちろん、秘密は厳守いたします。





  


Posted by 青い夜  2006年10月05日23:28│Comments(2)概要